森の中では時間がゆったりと流れていく。木々の匂い、鳥や虫の鳴き声、川のせせらぎ、滝の近くでは霧を含んだ涼やかな風。ここで紹介している場所は決して観光客が大勢集まってくるような場所ではない。けれど、こんな場所でこそ本当の意味でのリラックスが出来るって人もきっといるだろう。信州南佐久ではそんなあなたのとっておきになるような場所が必ず見つかるはずだ。
三滝(北相木村)
厳冬期の滝が凍りついた氷柱が有名な三滝(大禅の滝・小禅の滝・浅間の滝)だが、ここはあえて夏の三滝をおススメしたい。ここは元々禅宗の「大禅僧都(そうず)」により開山された信仰の山であり、広い地域で信仰されていたことを示す多くの石仏が建てられている。駐車場を出て、苔むした石仏たちに出迎えられながら遊歩道を進むと、高さ約30mの大禅の滝が現れる。自然の水の流れと信仰心が作り上げたパワースポット。この一帯の独特の空気感は、行ったものでないとわからない完全な非日常の世界であり神聖な場所だ。
古谷渓谷(佐久穂町)
古谷渓谷を囲む「乙女の森」は豊かな自然を見せてくれる。抜井川の清流が巨石をはさみ、ふた筋に分かれ真白な水しぶきを上げて落下する「乙女の滝」は壮観だ。厳寒の冬は、流れ落ちる水がふた筋の氷柱となり、見事な景観を見せてくる。標高1,060メートル。
佐久穂町観光協会:http://yachiho-kogen.jp/
湯川渓谷(南牧村)
南牧村の湯川渓谷は知る人ぞ知る冬の名所だ。渓谷のあちこちから染み出る湧水が見事な氷柱群を形成するためだ。しかしここでもあえて夏場に訪れることをおススメしたい。湧水群は、小さな滝になっているものもあれば、滴り落ちる水がまるでレースのカーテンのようなものもあり、涼しさを演出してくれる。もちろん紅葉の季節も見逃せない。
南牧村観光協会:http://www.kanko-nobeyama.jp/